決算ブリーフ

マイクロソフト (MSFT) FY2026 Q3 決算ブリーフ

対象期間:2026年1月1日 — 3月31日  |  発表日:2026年4月29日

概要

マイクロソフトは今四半期に純利益 $318億 を達成し、前年同期比 23% 増となりました。売上高は $829億 に達し、主にクラウドコンピューティング(Azure)とAI製品が成長を牽引しました。

📊 株価と時価総額

データ日付:2026年5月14日

株価 (MSFT) $408.90 52週レンジ:$356.28 — $555.45
時価総額 $3.04兆 発行済株式数:74.28億株
PER 24.1x 予想PER:21.9x

分かりやすく

  • マイクロソフトの現在の時価総額は $3.04兆 で、世界で最も価値の高い企業の一つです
  • 株価$408.90は52週レンジの下半分に位置し、52週高値$555.45から約26%下落しています
  • PER24.1倍は、今日マイクロソフト株を購入した場合、現在の利益水準で「元が取れる」まで約24年かかることを意味します。予想PER21.9倍はアナリストが今後の利益成長を見込んでいることを示しています

🏦 ウォール街のアナリストはどう見ているか?

データ日付:2026年5月 · 出典:stockanalysis.com

コンセンサス評価 強い買い 37人のアナリストがカバー
12ヶ月目標株価 $569.46 ↑ 現在株価比 +39.2%
強い買い
買い
強い買い 14人 買い 21人 中立 3人 売り 0人
$415
現在 $409
平均目標 $569
$680

分かりやすく

  • ほぼ全員のアナリストがマイクロソフトに強気:37人中35人が買いを推奨、売りは0人
  • アナリストは今後12ヶ月でマイクロソフト株が平均 $569 に達すると見ており、現在の$409より約39%高い
  • 最も楽観的なアナリストは1年後$680 まで上昇すると予想し、最も保守的なアナリストは $415(現在値近辺)にとどまると見ています
  • 注意:アナリストの予測はあくまでも参考。投資にはリスクが伴い、ご自身でご判断ください

💰 収益はどのくらい?

指標今四半期 (Q3)前四半期 (Q2)前年同期前年比
総売上高$829億$813億$701億↑ +18.3%
売上総利益$561億$553億$481億↑ +16.6%
営業利益$384億$383億$320億↑ +20.0%
純利益$318億$385億$258億↑ +23.3%
1株当たり利益$4.27$5.16$3.46↑ +23.4%

分かりやすく

  • マイクロソフトは1日あたり約 $3.5億、毎秒$4,000を稼いでいます
  • 売上$100に対して純利益は$38(純利益率約38%)
  • 前四半期の$385億という高い純利益には一時的な投資収益が含まれており、非経常的な事象です

📊 お金はどこに使われたか?

費用項目金額売上比説明
売上原価$268億32%データセンター運営、コンテンツコストなど
研究開発費$89億11%AI、クラウドコンピューティング研究開発
設備投資$309億37%サーバー購入、データセンター建設

分かりやすく

  • マイクロソフトは今四半期、データセンターとサーバーに $309億 を費やし、前年同期($167億)のほぼ2倍
  • AI需要の急増により、マイクロソフトはインフラ拡張を積極的に進めています
  • 研究開発費$89億も着実に増加しており、継続的なイノベーション投資を示しています

🏢 3つの事業セグメント

マイクロソフトの事業は3つのセグメントに分かれています。各セグメントの今四半期と前年同期の比較:

☁️

インテリジェント クラウド(Intelligent Cloud)

Azureクラウドサービス、SQL Server、エンタープライズサーバー製品

売上高 $347億 ↑ 前年比 +29.6%
営業利益 $138億 ↑ 前年比 +24.0%
利益率 39.6% ↓ 前年 41.5%

分かりやすく

  • 最大の成長エンジン:前年比約30%増の売上高、主にAzureクラウドとAIサービスが牽引
  • マイクロソフトクラウド総売上高は $545億(Azure + M365商用クラウド + Dynamics 365等)、前年比28.5%増
  • 利益率がわずかに低下(41.5% → 39.6%)、データセンター拡張によるコスト増加が要因
💼

生産性とビジネスプロセス(Productivity & Business Processes)

Office 365、LinkedIn、Dynamics 365

売上高 $350億 ↑ 前年比 +16.9%
営業利益 $210億 ↑ 前年比 +20.7%
利益率 59.9% ↑ 前年 58.0%

分かりやすく

  • 最高利益率のビジネス:$100の売上ごとに$60が残る、まさに「稼ぐ機械」
  • M365商用版売上$256億、前年比+17%、企業向けOffice、Teams、Copilotが貢献
  • LinkedIn売上$48億、前年比+12%、安定した成長を維持
🖥️

パーソナル コンピューティング(More Personal Computing)

Windows、ゲーム(Xbox)、検索広告(Bing)

売上高 $132億 ↓ 前年比 -1.3%
営業利益 $37億 ↑ 前年比 +4.1%
利益率 27.8% ↑ 前年 26.4%

分かりやすく

  • 唯一売上が減少したセグメント:主にゲーム(Xbox)の売上が前年比6.6%減($57億→$53億)
  • 検索広告(Bing + AI検索)売上$38億、前年比+8.7%、Copilot/AI検索の恩恵
  • WindowsとデバイスはA$40億でほぼ横ばい
  • 売上がわずかに減少したにもかかわらず、利益率は改善——コスト管理の向上

製品・サービス別売上明細

製品・サービス今四半期前年同期前年比
サーバー・クラウドサービス(Azure含む)$326億$248億+31.6%
M365商用版(企業向けOffice)$256億$219億+16.9%
ゲーム(Xbox + コンテンツ)$53億$57億-6.6%
LinkedIn$48億$43億+12.1%
WindowsとDeバイス$40億$41億-2.5%
検索広告(Bing)$38億$35億+8.7%
M365コンシューマー版(個人向けOffice)$23億$18億+26.1%
Dynamics 365$23億$19億+18.8%
エンタープライズサービス$21億$19億+7.2%

分かりやすく

  • Azureが主役:サーバー・クラウドサービスは総売上の39%を占め、最も成長が速く(+31.6%)、AIが中核ドライバー
  • Officeは安定基盤:M365商用版は第2位の収入源で安定成長、企業はOfficeなしでは機能できない
  • ゲームは冷え込み:動視暴雪買収後の高基数効果が薄れ、売上が前年比減少
  • コンシューマー版Officeが好調:+26.1%、Copilot AIアシスタントによるサブスクリプション増加が要因か

🏦 財務基盤の強さは?

指標今四半期末前四半期末説明
総資産$6,942億$6,653億帳簿上のすべての資産合計(現金+設備+投資等)
現金・現金同等物$321億$243億銀行預金
長期負債$403億$403億長期借入金
総負債$2,799億$2,744億負債の合計
株主資本$4,143億$3,909億資産から負債を引いた純資産

分かりやすく

  • 注意:帳簿上の総資産$6,942億 ≠ マイクロソフトの市場価値。時価総額(株価×発行済株式数)は約 $3兆 で、帳簿価格の4倍以上。差はブランド、技術、人材など帳簿に計上されない「見えない資産」による
  • 現金$321億に対して長期負債$403億——マイクロソフトの収益力からすれば全く問題ない水準
  • 株主資本は前四半期比$234億増加——四半期で約6%増えた計算
  • 総資産の増加は主にAIインフラへの大規模投資によるもの

📈 前四半期との変化

改善点

  • 売上は継続的に増加:$813億→$829億、安定した成長
  • 現金が増加:$243億→$321億、$78億増
  • 強い営業キャッシュフロー:今四半期$467億の営業キャッシュフロー

注目すべき点

  • 純利益が減少:$385億→$318億、ただし前四半期は一時収益を含む
  • 設備投資が急増:$309億、AIインフラ投資が拡大
  • フリーキャッシュフローへの圧力:$467億 - $309億 = $158億、設備投資の割合が上昇

📅 1年前との比較

指標FY2025 Q3FY2026 Q3変化
売上高$701億$829億+18.3%
純利益$258億$318億+23.3%
1株当たり利益$3.46$4.27+23.4%
設備投資$167億$309億+85.0%
研究開発費$82億$89億+8.5%

分かりやすく

  • 1年で売上高18%増、純利益23%増——利益が売上より速く成長しており、効率改善を示しています
  • 最も注目すべきは設備投資が85%急増、ほぼ2倍——すべてAI投資
  • マイクロソフトはAIが未来だと確信し、今は大規模投資フェーズにあります

🎯 投資家が知るべき重要ポイント

1
マイクロソフトは依然として稼ぐ機械

年換算売上高3,300億ドル超、純利益率38%以上を維持

2
AI投資が最大の注目点

設備投資がほぼ2倍——マイクロソフトはAIインフラに全力投球

3
短期利益 vs. 長期投資

大規模設備投資は短期フリーキャッシュフローを圧迫するが、AI投資が成功すれば大きなリターンが期待できる

4
キャッシュフローは引き続き健全

大規模投資を行いながらも、四半期$158億のフリーキャッシュフローを維持

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