決算レポート
NVIDIA (NVDA) FY2026 年次決算レポート
概要
NVIDIAの前四半期(Q3 FY2026)の純利益は 319億ドルに達し、総資産は 2,068億ドルを突破しました。AI時代の「シャベル」サプライヤーとして、NVIDIAのデータセンター事業は総収益の約 85%を占め、グローバルなAIインフラの中核的な勝者となっています。
📊 株価と時価総額
データ日時:2026年5月14日
株価 (NVDA) $234.02 52週レンジ:$129.16 — $236.47
時価総額 5.67兆ドル 発行済株式数:約242億株
現在の株価水準 52週高値付近 高値$236.47まであと1%
分かりやすく
- NVIDIAの時価総額は 5.67兆ドルで、マイクロソフトとアップルを超え、世界最大の時価総額企業です
- 株価$234.02は52週高値$236.47に近く、52週安値$129.16から81%上昇 — 市場はNVIDIAのAIストーリーを完全に信じています
- 従来のスマホチップで稼ぐチップ会社と異なり、NVIDIAはAIトレーニング用のGPUを販売しており、1枚数万ドルで世界中で争奪戦が起きています
🏦 ウォール街のアナリストの見方は?
データ日時:2026年5月 · 出典:stockanalysis.com
総合評価 強い買い 37人のアナリストがカバー
12ヶ月目標株価 $271.46 ↑ 現在株価比 +16.0%
分かりやすく
- アナリストはほぼ一致して強気:37人中36人が買い推奨、中立は1人、売りは0人
- アナリストは今後12ヶ月でNVIDIA株が平均 $271 に達すると見ており、現在からさらに約16%の上昇余地があります
- 最も強気のアナリストは1年後に $360 まで上昇すると予想し、AIスーパーサイクルはまだ終わっていないと見ています
- 注意:アナリストの予測はあくまで参考です。NVIDIAの株価は非常に変動が大きく、投資は自己判断で行ってください
💰 どのくらい稼いだか?
以下はNVIDIA Q3 FY2026(2025年10月〜2026年1月)の四半期データです:
| 指標 | Q3 FY2026(今四半期) | 前四半期 (Q2) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 総収益 | 約$493億(推定) | 約$450億 | ↑ 高速成長継続 |
| 売上総利益 | $418億 | 約$375億 | ↑ 粗利率約85% |
| 営業利益 | $360億 | 約$320億 | ↑ 力強い成長 |
| 純利益 | $319億 | 約$300億 | ↑ 高成長継続 |
| EPS | $1.30 | 約$1.23 | ↑ 増加 |
分かりやすく
- NVIDIAの今四半期の純利益は 319億ドルで、1日あたり約 3.5億ドルに相当します
- 売上総利益率は約 85% — $100分のチップを売ると、コストはたった$15で、残り$85が利益。これが「独占者の特権」です
- 営業利益率も70%を超えており、NVIDIAの価格決定力は極めて強く、競合他社がほぼ太刀打ちできません
📊 お金はどこへ行ったか?
| 費目 | 金額(四半期) | 売上比率 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 原価 | 約$75億 | 約15% | チップ製造、ウェハファウンドリコスト(TSMC委託) |
| 研究開発費 | $47億 | 約10% | 次世代GPUアーキテクチャ研究(Blackwell、Rubin) |
| 設備投資 | 比較的少額 | 約2-3% | NVIDIAは「ファブレス」モデルで自社工場不要 |
分かりやすく
- NVIDIAの最大の秘密兵器はアセットライトモデル:チップ設計は自社、製造はTSMCに外注するため、数兆円もかけて工場を建てる必要がありません
- 研究開発費$47億/四半期は、BlackwellやRubinなどの次世代AIチップの研究開発に充てられ、技術的優位性を維持しています
- マイクロソフトが四半期あたり約$300億をデータセンター建設に費やすのと比べ、NVIDIAの設備投資は極めて低く、それが驚異的な利益率の理由です
🏢 2大ビジネスセグメントのパフォーマンス
NVIDIAの事業は2つのセグメントに分かれており、データセンターが圧倒的な主力です:
データセンター(Data Center)
AIトレーニング/推論GPU(H100、H200、Blackwell)、ネットワーク接続(NVLink、InfiniBand)
収益シェア 約85% ↑ 拡大継続
顧客 Microsoft/Google/Meta ↑ 世界最大のテック企業
成長率 爆発的成長 ↑ 前年比2倍以上
分かりやすく
- AI時代最大の勝者の一つ:世界中のテック大企業(Microsoft、Google、Meta、Amazon)がNVIDIAのAI GPUを競って購入しています
- H100チップ1枚の価格は約3〜4万ドル、Blackwellシリーズはさらに高く、世界中で争奪戦になっています
- NVIDIAはAIトレーニングGPU市場で 80%以上のシェアを持ち、CUDAエコシステムにより競合他社が追いつくのは非常に困難です
ゲーミング(Gaming)
GeForceシリーズグラフィックカード、ノートPC用GPU、コンシューマー製品
収益シェア 約15% ↓ 相対的に縮小
製品 RTX 50シリーズ ↑ 最新世代
成長率 緩やかな成長 ↑ 安定
分かりやすく
- ゲーミングGPUはNVIDIAの「お家芸」で、RTXシリーズはゲーマーのファーストチョイスです
- データセンターの爆発的成長と比べると、ゲーミング事業はNVIDIAの「主役」から「脇役」になりました
- しかしゲーミング事業は依然として堅調に収益を上げており、NVIDIAに安定したキャッシュフロー基盤を提供しています
🏦 財務基盤はどれほど強固か?
| 指標 | Q3 FY2026 四半期末 | 説明 |
|---|---|---|
| 総資産 | $2,068億 | 会社の全資産合計(現金+設備+投資など) |
| 現金等価物 | $106億 | 手元現金および現金同等物 |
| 長期債務 | $85億 | 長期借入金、純利益比で非常に少額 |
| 研究開発費 | $47億/四半期 | 次世代チップへの投資を継続強化 |
分かりやすく
- 注意:帳簿上の総資産$2,068億はNVIDIAの時価総額$5.67兆ドルをはるかに下回ります — この差は市場が将来の収益力に対して付けるプレミアム評価を示しています
- 現金$106億 対 長期債務$85億で、純現金ポジティブ(現金が債務を上回る)、財務状態は極めて健全です
- NVIDIAは四半期純利益$319億で、$85億の債務を1ヶ月以内に完済できます
📈 前四半期と比べて何が変わったか?
改善された点
- 利益は記録更新継続:純利益$319億、四半期ごとに記録を更新
- 粗利率は高水準維持:約85%の粗利率は価格決定力が衰えていないことを示す
- Blackwell出荷加速:次世代AIチップの需要が予想を上回り、注文が殺到
注意すべき点
- 競争が激化:AMD、インテル、さらにGoogle/Metaの自社チップが追い上げ中
- サプライチェーンリスク:TSMCへの強い依存度があり、地政学的リスクも無視できない
- 輸出規制の影響:米国の対中国チップ輸出規制が一部市場収益に影響する可能性
📅 年間視点:FY2026 通期ハイライト
| 指標 | FY2025 通期 | FY2026 Q3 四半期 | トレンド |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 約$850億 | $2,068億 | 2倍以上の増加 |
| 四半期純利益 | 約$150億/四半期 | $319億 | 2倍以上の増加 |
| 四半期粗利率 | 約75% | 約85% | +10ポイント |
| 長期債務 | 約$85億 | $85億 | 安定維持 |
| 研究開発費/四半期 | 約$25億 | $47億 | 大幅増加 |
分かりやすく
- NVIDIAの成長速度はテック史上まれにみるもので — 総資産は1年で2倍になり、利益も2倍、これはAI需要爆発の直接的な表れです
- 粗利率が約75%から85%に上昇したことは、AI GPU需要が供給を上回り続ける中、NVIDIAの価格決定力がさらに強化されていることを示します
- 研究開発費がほぼ倍増し、次世代Rubinアーキテクチャチップが開発中です — NVIDIAは技術世代のリードを必死に守っています
🎯 投資家が知っておくべきポイント
1
AI時代の「シャベル売り」
ゴールドラッシュで最も稼いだのは採掘者ではなくシャベルを売った人 — NVIDIAはAI時代のシャベル売りです
2
CUDAの深い堀
15年間積み上げたCUDAエコシステムにより、開発者や企業が競合プラットフォームに移行するのは非常に困難です
3
バリュエーションはすでに高い
5.67兆ドルの時価総額にはすでに大きな将来成長期待が織り込まれており、AI投資が鈍化すれば株価への圧力は大きくなります
4
地政学が最大のリスク
米中チップ戦争が続く中、輸出規制政策の変化はNVIDIAの中国市場収益に直接影響します